文芸社

2012年03月11日

第2章 深層心理研究部(仮)。

※ある臨場心理士の考察1
…彼女の安定していた容体がここにきて変化、何らかの外部接触が原因と思われる。
本人に問い質すが確信には触れられず。担当医の私でも接触出来ない領域が彼女に存在 している。このまま本国へ強制的に帰還させる事も視野に入れるが、私は彼女の幼馴染に一握の希望を託して、その判断を保留状態とさせる。上層部への報告は追って連絡する。



まどろみの中、ぼやけた視界に彼女が一瞬映り込む。
はっきりとは解らないがその黄金に輝く髪と蜂蜜の様に甘い香りは、僕の記憶の中にあるある人物と合致する。僕は白いベッドに横になっている。その繊細な指先が僕の髪を撫で、額の左側面にある傷跡に優しく触れている。

彼女は何かを呟いたようだったが、その言葉を聞き終わる前に再び僕の意識は深い夢の世界への連れ戻された。まるで其処が僕の本来の居場所であるかのように。



雨だ。何故かは解らないけど、ぼくのママは雨が降ると何処かに出かけてしまう。
だから家にママは居ない。1人であの家に居ると、ぼくは悪い人が閉じ込められてしまう牢屋の中にいるような気がして外の世界に飛び出したくなるのだ。
そうだ、世界が僕を呼んでいるのだ。さぁ広大な世界に出掛けよう!いざ冒険へ!……嘘だ。僕は家の中に居るのが本当は怖いんだ。
ママが居ない状態でパパが帰って来ると、ぼくはなぜだか怒られてしまう。そしてパパは散々ママの悪口を言った後、ぼくを殴るんだ。だから、ママが居ない間、僕は外で遊んでいることにした。雨の日に外で遊ぶようになってからよっぽど雨が好きな子供だと勘違いされたのか近所の人から、黄色いレインコートをプレゼントされた。
近くの公園に行っても当然誰も居ない。仕方なく僕は長靴で水溜りに進撃するつまらない1人遊びに興じたりしている。誰も使っていない公園の遊具は、まるで僕の為に用意されたものみたいで小さな王様の気分になれる。ごめんね、服が汚れるから遊んでやれないけど。あと、何時間ここで過ごせばいいのかな?近くの家から、夕飯の温かい匂いが流れ
てくる。カレーかな?ポツポツと弱めの雨脚の中、僕は急激に寂しくなった。僕はあと何回、こんな事を繰り返せばいいんだろ。家でしたいゲームも、読みたい絵本もある。友達の家に行く事はママから禁止されている。あくまでぼくはママと一緒に遊んでいたのだとパパに嘘を吐かなければいけない。でもね、ママ、パパはその嘘に気付いてるよ?多分。
雨の中。公園の植え込みに咲く紫陽花を眺める。綺麗だけど、ぼくの興味はすぐに削がれて葉っぱを伝うかたつむりに興味は注がれる。ずっと眺めていても飽きない。このかたつむりは一体何の為に生きてるのかな?ぼくも何の為に生きてるのかな?気付いたらぼくはここに居た。誰の何の目的でここにいるのか解らない。家族には必要とされて無いみたいだし、世の中は謎だらけだ。かたつむりに熱い視線をぶつけていたら、誰かの気配がして後ろを振り向いた。ぼくは目を疑った。そこには学校の女の子が前に教室に持ってきていたお人形がそのまま大きくなった様な女の子が目の前に居たからだ。ぼく達とは色の違う髪と瞳、何もかもが違う彼女に僕は目が離せなかった。彼女は無表情だった。尐し怯えにも似た硬直が表情に現れている感じがした。ママがパパに嘘を吐く時の様な表情だ。そして、彼女は手にしている青い傘をぼくに差し出した。「……交換して、私、この色嫌いなの」ぼくは一瞬何を言われたのか解らなかった、ちがう、今も言葉の意図が理解出来ずに硬直している。徐々に雨つぶは彼女の綺麗な髪や衣服を濡らしていく。本人は全く気にしていないようだった。 濡れちゃうよ?というぼくの問いかけにも彼女は更に傘をこちらに近付けてくる。「……その色が気に入ったの。交換して?」彼女がまた一言呟いた。色……? 「ごめん、ぼくの髪も目も、交換は出来ないんだ。でも、その髪と目の色、綺麗だと思うから、そのままでも……」首を横に振る彼女。「違う、確かに私の髪と目はあなた達と違うけど、変えられるなら変えてほしいけど……私がほしいのはあなたの黄色いレインコートなの」あ、これか。あまりにも彼女の髪と眼の色の印象が強すぎて、他の事が頭に入らなかった。ぼくはこのレインコートに特に愛着も無いし、彼女にそれを躊躇無く脱いで渡した。
彼女がレインコートを羽織る間、ぼくは彼女に貰った青い傘で彼女自身を雨から守る。黄色いレインコートを羽織った彼女は自分の姿を見下ろすと、一回転して僕に批評を求めた。「尐し大きめだけど、すごく似合っているよ」そう評価を下すと、彼女は満足そうに微笑んだ。初めて見る彼女の笑顔は、晴れの日の太陽に似ていた。 その日、僕の手元のアイテム欄からは黄色いレインコートが消えたけど、換わりに青い傘が手に入った。そして孤独を失い、友達を手に入れた。最初はよく解らなかったけど、その日から僕の毎日はきっと変わったんだと思う。雨が降っていた僕の曇り空に黄金の太陽が挿し込んだ。ハニー=レヴィアン。それが彼女の名前だ。僕の名前と同じ緑青色した瞳を持つお人形の様な女の子。



誰かが事務椅子を引く音で僕は眼を覚ました。
「あら?ごめんなさい、眼が覚めちゃった?」
僕の寝ているベッドから尐し離れた所にある事務机の上で事務作業をこなす女性が、こちらの気配に気付き、視線をこちらに送る。
「えと、ここは保健室……じゃ無いですね、ここはカウンセリング室ですね。どうして僕はここにいるんですか?しかも、ベッドに横になって……?」
ベッドのある部屋と言えば、職員棟1階にある保健室かその隣に位置するカウンセリング室だ。部屋の3分の1のスペースに淡い黄緑色のカーテンが引かれ、そのこちら側にベッドは1つと、重厚な木造造りの内装には似付かない灰色の事務机と椅子とロッカーがある。あと簡単な流し台までもが用意されている。明らかにこのベッドは患者用と言うよりはこの部屋の主、臨場心理士ゼノヴィア=ランカスター先生が休憩したいだけの為に保健室から拝借したものだ。黄緑色のカーテンの向こう側には、茶色い大きな四角い長机に向かい合う様に設置された長いソファー。机の真ん中にある花瓶には白い百合の花が差されている。部屋の片隅には観葉植物も並んでいる。そう、この見慣れた風景は我が「深層心理研究部」が活動する部室でもあり、その顧問である先生が常駐している職員室でもある。 臨場心理士の資格を持つ彼女はこの春、杉村蜂蜜を追う様にしてこの学校のスクールカウンセラーとして無理矢理乗り込んできた。 保健の先生が他にいるのにも関わらず、即席ではあるが強引に専用の部屋まで用意して貰っているのは、なんだが権力の匂いがする。ランカスターと呼ばれる赤髪のこの先生はこの高校には似つかわしくない大人の色気を学園内に持ち込み別名「吸血女(ドラキュリーナ)」とも呼ばれ男子生徒に熱烈なファンも多い。恐らく杉村と同じ英国人だ。
そのランカスター先生が、席を離れてこちらに近付いてくる。そして、いたずらっぽく口の端を歪めると特徴的な八重歯が唇の間から覗く。そしてその胸を両腕に抱き抱えると、覚えて無いの?と他の人が聞いたら意味深な言葉を口にする。うん、まさに吸血女だ。
「えぇ、覚えてませんね。だから聞いているんです。なんで僕はここで寝ているんですか?」連れないわね、石竹きゅん。と、寂しそうな表情のまま腰に手を当てて、人指し指を立てて現状を説明してくれた。あ、そうか、杉村によるトンファーの一撃で僕は気を失っていたのだ。しかも7時間も。他の12人の男子生徒は保健室に運ばれたけど、すぐに目を覚ましたらしい。何だか頭痛もするし。今日の授業はとっくに終了して、部活動の時間帯になっている。ランカスター先生が言うにはどうやら杉村から受けた打撃だけが要因では無く、7時間も意識を失っていたのは精神的なものも背景にあるらしい。そう言えば、小さい頃の夢を見ていたような……随分と魘されていたらしい。そして、丁寧に上着が脱がされた上で、赤色のネクタイが解かれ、ワイシャツの第二ボタンまで外されているのは気が効きすぎとしか言いようが無い。確かに、僕は悪夢をよく見る体質ではあるけど。 「そっか、先生は僕の悪夢を見る体質を心配して、敢て僕を貴女の職員室に運んだんですね?」そうだという意味を込めて悪戯っぽくウィンクを送られる。そして優し気な微笑
みを崩さないまま、僕の居るベッドに腰かけ顔を近づけてくる。なんだろ、ランカスター先生からはアロマな香りが漂っている。さすがは生徒を癒すスクールカウンセラー。それにしても顔が近い。「先生のその香り、アロマ系ですか?」ん?ん、そうね。と生返事しか返って来ない。
彼女もまた、僕の前髪を掻き分けて額の傷に触れる。……彼女…も?まどろみの中僕は誰かに同じ事をされていた気がする。あの甘い香りは……?「彼女も来てたわよ?」と、僕の心の中を見抜いたかの様に答えるランカスター先生。さすが心理士だ。「僕の事を心配して……ですか?」そうよと頷く彼女。「でも僕は、彼女に名前すら覚えられてない……存在……」どこか叱る様に僕の頬を両手で鋏む彼女。
「そんな事ないわ、彼女は貴方の事を覚えている。それに……」と、何かを言い淀んだようにして顔を伏せる。僕の頬はへちゃげたままだ。しばらく間があり、顔を上げた先生は再確認をするように質問を投げかける。「他の生徒と、貴方への対応の違い、何か解った?」首を僅かに振る僕。「結局の所一緒でした。他の生徒への詰問と同じ内容の警告を出した後に迎撃されました。僕は攻撃されないと思っていたんですけどね……」「その前後に貴方は何かした?」「いえ、所属と氏名と目的を明確にし、杉村に返答しました」「その直後に殴られた?」「はい……あ、いえ?」僕の手に大事そうに抱えられていた杉村のブーツの感触を思い出す。匂いは嗅いでいない為、思い出す事は出来なかった。当り前だ。「ブーツを……あ、そっか。確かあの時、彼女は顔を赤くしていた…」質問に対する回答が不味かった訳ではない。僕の行為が、彼女に誤解を与えたのだ。あ、でもこれ不味くないか?完全に変態と思われたんじゃ……。慌てる僕の顔をしっかりと覗き込む先生。「安心して、石竹きゅん。君からの報告書に訂正を加える必要はないわ。事実は杉村さんから粗方聞いてるの。むしろ修正が必要なのは、あなたの事よ。あなたが匂いフェチだという事を明確にしとかないとね」「そっか、ならよかった……って違いますよ!誰が匂いフェ……!?」
カウンセリング室の扉のノブが回る音がする。扉が開かれ、そこから顔を出したのはクラスメイトの佐藤深緋だ。一歩遅れて若草青磁もこちらに気付く。お互いに硬直する心理部メンバー。ランカスター先生の時間だけは止まらずに、笑顔で生徒を迎える。
「あら、いらっしゃい、あなた達。」
若草がなかなかやるなぁという類いの表情をこちらに向ける。佐藤は、目の前の事実を受け入れられないのか、完全に思考と動作を停止している。
「いや、あの……これは……」尚もこの心理士は、態勢を変えようとはしない。
「石竹君の乱れた服装、2人の息遣いが伝わり合う様な距離、頬に添えられた手、そして1つの白いベッドを共有している状況……!」佐藤の叫び声が、カウンセリング室内とその廊下を伝い響き渡る。「不潔です!校内でそんな事!しかも生徒と教師……でそんな」余裕の笑みでかわす吸血女「あら、校内じゃなかったらいいわけ?それに私、先生って呼ばれてるけど、正式にはただの臨場心理士で、教員では無いのよね?それでもダメ?」ダメです!教育に良くないです!と、ベッドに駆け寄り2人を引き剥がす佐藤。
「いいじゃない、ここは私の部屋なんだから何しても」
「何する気だったんですか!」と僕と佐藤の声が重なる。やれやれ、といったジェスチャーをして立ち上がるランカスター先生。「あら、やっぱり石竹くんは同い年の方がいいのね?27歳の臨場心理士には興味無いのかしら?胸だってFカップ位あるのに……小さい方が好みだったかしら?」「えっと、確かに魅力的だとは思いますけど……」
「ちょ、同じ年って!私も同じ年です!誤解を招くような言い方はやめて下さい!」
「あら、中学生かと思ったわ。私は別の子の事を言ってたのだけど、藪蛇だったかしら?」「なんですか!その言い方は!差別です、教師としてあるまじき発言です!それにFって……2カップ位分けて下さい!不公平です!」にやにやと佐藤と言い合いをするランカスター先生。解ってるのかな?彼女は臨場心理士の女性だ。佐藤はどう足掻いても言い合いで負かせる相手では無いのに。
が、意外にも佐藤の「この年増!」という言葉にしょんぼりしてしまっている。 ちょっとばつが悪くなった佐藤は、項垂れる先生の背中を押してカーテンの向こう側、長机がスペースへと誘導していく。その間もランカスター先生の呪詛の様な呟きが聞こえて来る。いいじゃない、心理士になる為に盲目的に勉強して、なったらなったらで慌ただしい生活を送る毎日。尐し位味わえなかった青春を味あわせて貰っても……などと呟いている。いや、その無念を僕で晴らさないでくれ。

ランカスター先生を大人しくソファーに座らせると、隣に腰かけていた若草青磁にも年齢について問いかけている。愛に年齢は関係ないよね?青ちゃん?
「いや、あります。俺は15歳以下は愛せない。」「青ちゃんまでいじめるー!!」
「って、それ犯罪だから!」と鋭く若草に突っ込みを入れる佐藤。膨れっ面で若草に文句を垂れ流す先生。「何々、青ちゃんもやっぱりコッキ―(佐藤深緋のあだ名)みたいにロリロリな感じな方が好きなのね!このロリコン!」人の事ロリとか言わないで下さい!と猛烈に抗議する佐藤を尻目にきっぱりとそれを否定する若草。
「先生、違いますよ。僕はロリコンじゃない。ぺドフィリアです。それに佐藤は見た目は幼くても17歳だ。対象外です。」「年齢が大事?」「Yes.穢れを知らない純粋な女の子は僕の嫌いな嘘をつきませんからね」「私も嘘は吐かないわよー!」と抗議をする先生に僕は呆れつつ、若草の断言に一種の男らしさを感じる。幼児愛者の変態だけど。
僕は身なりを整えて、赤いネクタイを首に通すと、近くの壁にハンガーに掛けられていたブレザーに袖を通す。その時、妙な違和感を感じた。そうだ、胸ポケットには、杉村の物と思われる小型のナイフを入れっぱなしにしていたんだ。うん、そのままという事は、先生も気付いて無いな。良かった。これ、返さないとだけど……銃刀法違反だよね?あれ?僕も見つかったら捕まる?改めて胸ポケットにしまわれていたナイフをこっそりと取り出して見る。ナイフ自体に興味は無いが、その薄い形状の刃先が光に反射し、怪しく光る。その形状と存在理由に妖しい魅力を感じ、引き込まれそうになってしまう。そのイメージ
はどこか彼女に似ていた。彼女に引き寄せられてしまう男子生徒も、このナイフの魅力に魅せられてしまっている僕と同じ理屈で魅せられてしまうのだろうか。
「石竹くん?」とひょっこりと半分閉じられたカーテンの間から顔を出す佐藤。わわわ!と解り易く動揺する僕は、ベッドの上にナイフを落としてしまい、それを慌てて隠そうとする。「そんなに慌てなくても……今日も部活動を始めるわよ?」す、すぐそっちに行くから!?と姿勢を硬直させたまま答える僕。「何をそんなに……解ってるわよ、先生とは何も無いって……え?」彼女の表情から血の気が引いていく。「ん?どうしたんだ?佐藤?」「そそそ、それって何?」僕の必死に隠している物を指さす佐藤。「こ、これはその……あれだ、つまり……」どう答えればいいんだ?生徒手帳……いや、何故隠すのかと逆に疑われる。えと、銀色で何かそれっぽいもの。車のキーなんて、高校生が持っている訳無いし、佐藤がどこまでこれを眼で確認出来ているかにもよる、どうしよ。誤魔化し辛い。いっそ正直に……。佐藤が顔を真っ赤にさせてランカスター先生に問いた出す。「ほ、ホントに何も無かったんですよね!先生もその気は無かった?」え、そうよ?石竹きゅんはずっと連れない態度だったけど、と向こう側にいる先生からのんびりした声が聞こえてくる。
「石竹くん、何かやましい物を隠してます!」佐藤が振り返っている隙に素早くナイフをポケットに隠す。あわあわと僕以上に動揺している佐藤が取り乱している。今日の彼女はどこか変だ。「あの、多分、あれです。あの……その、男女間で使用する……健全な高校生には無関係の……あ、でも先生は大人で……だから……関係あるかもで……」ひょっこりと先生がこちらに来て顔を出す。先生が僕の表情を覗き込む。あ、やばい。相手はプロだ。何かやばいものを持っていると見抜かれる!今の先生は、部活動を始めようとしているので仕事モード。縁なし眼鏡をかけている。その眼鏡越しに僕の何かを察した顔になる。「せ、先生!石竹くん、きっと先生と本気でその…事に運ぼうと……」再びにまにましながら佐藤の方に顔を向けるランカスター先生。
「そうね、望まれない赤ちゃんが生まれて来ない為にも、避妊は必要だものね。佐藤さん?」グホッ!と咳き込む佐藤。特に弁解も反論もしないまま、慌てて向こう側にあるソファーに戻っていく。ウィンクをするランカスター先生は「(安心して、黙っててあげるわ。それ彼女のでしょ?)」と囁く。心拍数が異常な数値を叩きだしていた僕の鼓動は、落ち着きを取り戻して置く。あれ?でも内緒にするって事は……?
先生が向こう側のソファーに腰掛けながら呟く「石竹きゅんもその気だっんなら言ってくれたらよかったのに。先生の初めてを捧げ……」「嘘つけ!」と隣の若草青磁に突っ込まれる。佐藤は不純です!と抗議している。「あら、男子高校生ともなれば何時如何なる時にチャンスに巡り合うか解らないもの。備えは必要よね?」と、空いているソファーのスペース、佐藤の横に腰かける僕にわざとらしくウィンクする先生。
「まぁ、そうっすね、それより、今日の活動、始めましょう?」気の性か、佐藤からは汚れたものを見る視線を感じ、僕から尐し距離を置いているようにも思える。冤罪なのに。

「そうね、じゃあ今日も始めましょうか。心理部(仮)活動開始よ!」

意気込んで声高らかに部活動開始を宣言するランカスター先生。いつの間にかその机には湯気の立つティーセットと、お菓子が用意されていた。なんて温さだ、この部活は!

posted by 管理人哀原 なつき at 14:43| 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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